洗浄工程から始める、私たちのSDGs
― 水を大切に、働く人にやさしく、未来につながる技術 ―【㈱奥谷金網製作所】
製造の現場では、部品の洗浄はとても大切な工程です。
けれど、そこには見過ごされがちな課題もたくさんあります。
たとえば、蒸気を使った洗浄。
高温の蒸気は汚れを落とす力が強い反面、作業者が高温環境にさらされてしまうこともあります。
夏場は特に、蒸気の熱で現場が暑くなり、体力的な負担や安全面でのリスクが高まるという声も聞かれます。
そんな現場の声に耳を傾けながら、私たちは「もっと環境にやさしく、もっと人にやさしい洗浄ってできないだろうか?」という思いから、
新しい洗浄機の開発に取り組みました。それが、OKSマイクロナノバブル部品洗浄機 です。
この洗浄機は、微細な気泡(マイクロナノバブル)を使って、部品のすみずみまでやさしく、しっかり洗浄します。
最大60℃まで温度を上げて洗浄することが可能で、汚れの種類に応じて温度を調整することで、より効果的な洗浄が行えます。
しかも、機械による制御で安全性が確保されているため、蒸気洗浄のような高温環境に作業者が直接さらされることはありません。
洗剤も、環境への配慮を第一に考え、大手化学メーカーと一緒に無リンタイプを開発しました。低濃度でもしっかり汚れを落とせて、
すすぎもスムーズ。排水の負担も減らせます。
さらに、洗浄工程の半自動化によって、作業者の負担を軽くしながら、水の使用量を約80%も削減することができました。
SDGsとのつながり
この取り組みは、私たちが掲げるSDGsの目標にもつながっています。
• 💧 目標6:安全な水とトイレを世界中に
→ 水の使用量を減らすことで、水資源を守ることに貢献しています。
• 🏭 目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
→ 洗浄工程の自動化と蒸気レス化で、現場の働き方や安全性を見直しています。
• 🌱 目標12:つくる責任 つかう責任
→ 環境に配慮した洗剤や工程設計で、持続可能なものづくりを目指しています。
• 🌍 目標13:気候変動に具体的な対策を
→ 水やエネルギーの使用を減らすことで、間接的にCO₂排出の抑制にもつながっています。
「洗浄」という一見地味な工程にも、たくさんの可能性があります。
これからも、現場の声を大切にしながら、環境にも人にもやさしい技術を育てていきたいと思っています。
ものづくりの未来が、少しずつでも持続可能な方向へ進んでいけるように。
そんな思いを込めて、私たちは日々の開発に取り組んでいます。